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「サケ漁はアイヌ文化の主要な部分」日弁連、アイヌ施策推進法の改正求める意見書
2025年11月27日 16時03分
#日弁連 #アイヌ

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

意見書では、2019年に施行されたアイヌ施策推進法について、アイヌの人々が「先住民族」と明記された点を評価しつつも、「アイヌ文化の普及及び啓発に施策の基本が置かれている」と指摘。漁撈・狩猟・採集等を行う権利や、アイヌの人々が公の場でアイヌ語を使用する権利、アイヌ語教育を受ける権利等を保障する規定が盛り込まれていないことを問題視している。

日本弁護士連合会(日弁連)は11月20日、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(アイヌ施策推進法)の5年見直しに際し、アイヌ集団の権利保障やサケ漁の権利の法整備などを求める意見書を公表した。同法附則第9条の見直し規定に基づき、文部科学大臣や農林水産大臣など関係機関に提出した。

意見書では、2019年に施行されたアイヌ施策推進法について、アイヌの人々が「先住民族」と明記された点を評価しつつも、「アイヌ文化の普及及び啓発に施策の基本が置かれている」と指摘。漁撈・狩猟・採集等を行う権利や、アイヌの人々が公の場でアイヌ語を使用する権利、アイヌ語教育を受ける権利等を保障する規定が盛り込まれていないことを問題視している。

●「アイヌ文化」としてのサケ漁の権利保障を求める

日弁連は、アイヌにとってサケが「歴史的・社会的・文化的に重要な資源」であり、「単に食糧というだけの存在ではない」と強調。江戸時代まで認められていたサケ漁が、明治政府により1897年の「北海道鮭鱒保護規則」で全面禁止され、現在も水産資源保護法第28条で内水面でのサケ漁が禁じられていることを指摘した。

現在、アイヌ集団には「アシリチェップノミ」という儀式のために100尾前後の採捕が特別採捕許可で認められているが、「アシリチェップノミに引き続いて行われるべきサケの採捕が禁止され」ている状況にあると批判。意見書は「アイヌ集団がアイヌ施策推進法の第2条第1項に規定する『アイヌ文化』(生活様式)として、サケを採捕することができるように法整備を図ること」を求めている。

また、札幌地裁が2024年4月の判決で「内水面におけるさけの採捕は、アイヌの生活、伝統、文化等において重要な部分を占める」「アイヌ固有の文化を享有することはアイヌの人々において重要な人格的価値を有する」と判断したことにも言及し、アイヌ集団の権利を具体的に保障する必要性を主張した。

さらに意見書は、アイヌの人々の約4分の1が差別を経験しているとして、ヘイトスピーチを法的に規制する立法措置や、アイヌ施策の決定・実施過程におけるアイヌ集団の参加権を法律上整備することも求めている。

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