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ケガの確認で「全裸撮影はやりすぎ」 岐阜刑務所の受刑者が国賠提訴
2022年01月07日 16時07分

ほかの受刑者からの暴行被害を確認する際、刑務官から全裸になるよう命じられ、陰部や肛門まで写真撮影されたことで精神的苦痛を受けたとして、岐阜刑務所に服役中の男性受刑者(45)が1月7日、国に対して約180万円の損害賠償を求める国賠訴訟を岐阜地裁に起こした。

訴状によると、原告は2020年9月から10月にかけて、ほかの受刑者と口論になり、刑務所から「けんか疑い」として取り調べを受けた。自身はむしろ暴行の被害者であると訴えたところ、身体の状況を確認するため、刑務官から全裸になるよう命じられ、陰部や肛門にいたるまで全身を撮影されたという。

原告側は、暴行を受けたのは足の小指と腹部だと刑務所側には伝えており、あえて全裸の写真を撮る必要はなかったと主張。身体検査について定めた刑事収容施設法75条1項などの違反だとしている。

ほかの受刑者からの暴行被害を確認する際、刑務官から全裸になるよう命じられ、陰部や肛門まで写真撮影されたことで精神的苦痛を受けたとして、岐阜刑務所に服役中の男性受刑者(45)が1月7日、国に対して約180万円の損害賠償を求める国賠訴訟を岐阜地裁に起こした。

訴状によると、原告は2020年9月から10月にかけて、ほかの受刑者と口論になり、刑務所から「けんか疑い」として取り調べを受けた。自身はむしろ暴行の被害者であると訴えたところ、身体の状況を確認するため、刑務官から全裸になるよう命じられ、陰部や肛門にいたるまで全身を撮影されたという。

原告側は、暴行を受けたのは足の小指と腹部だと刑務所側には伝えており、あえて全裸の写真を撮る必要はなかったと主張。身体検査について定めた刑事収容施設法75条1項などの違反だとしている。

●7カ月のカメラ室収容、信書の「検閲」も問題視

また、この出来事の直後から食事を口にしなくなったため、原告は同年10月13日から翌年5月13日までの7カ月にわたって、24時間監視される「カメラ室」に収容された。

自殺・自傷の可能性を考えた措置とみられるが、原告側は身体検査をめぐる精神的苦痛で食事が喉を通らなかっただけで、自殺などの危険性はなく、行き過ぎた措置だったと主張する。

カメラ室では用便なども含め行動が24時間監視されるため、受刑者の心理的負荷が高いとされ、過去には約7カ月収容された事例で、最後の3カ月について必要性を認めず、国に40万円の損害賠償を命じた裁判例などもある。

原告はカメラ室への収容を解かれたあとも、「昼夜居室処遇」とされ、現在に至るまで約7カ月、ほかの受刑者との接触が禁じられている。けんか疑いの影響とみられるが、この点についても精神的苦痛を受けていると主張する。

このほか、今回の提訴に関連して、原告の代理人弁護士が原告に宛てて送った信書を刑務所側が原告に渡す前に検査したことが、「通信の秘密(憲法21条2項後段)」の侵害であるともしている。

岐阜刑務所は弁護士ドットコムニュースの取材に「訴状が届いていないのでコメントできない」と回答した。

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