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「授乳で疲れ果てた私は焼肉のタレをご飯にかけて…」“食い尽くし系”の夫と別居 40代女性の絶望
2025年02月26日 09時46分
#食い尽くし系 #一口残す系 #ちょい残し系 #ちょい残し症候群

家族に用意した料理をすべて食べ尽くしてしまう。そんな人は「食い尽くし系」と呼ばれるが、炊飯釜のお米やポットの麦茶を「ちょっとだけ残す」ような人を「一口だけ残す系」や「ちょい残し系」などと呼ぶ人もいるそうだ。

いずれも自己中心的な人だといえるが、近年、こうしたネットスラングによって認識が広がっている。そうした中、「まさに夫が食い尽くし系男子であり、一口だけ残す系でもある」と明かすのは、40代の女性だ。

女性によると、子どもを出産して間もなく、ワンオペで大変な時期に、夫にご飯を食い尽くされるなど、つらい経験にあった。離婚まで考えたことがあるが、今では別居しているという。

家族に用意した料理をすべて食べ尽くしてしまう。そんな人は「食い尽くし系」と呼ばれるが、炊飯釜のお米やポットの麦茶を「ちょっとだけ残す」ような人を「一口だけ残す系」や「ちょい残し系」などと呼ぶ人もいるそうだ。

いずれも自己中心的な人だといえるが、近年、こうしたネットスラングによって認識が広がっている。そうした中、「まさに夫が食い尽くし系男子であり、一口だけ残す系でもある」と明かすのは、40代の女性だ。

女性によると、子どもを出産して間もなく、ワンオペで大変な時期に、夫にご飯を食い尽くされるなど、つらい経験にあった。離婚まで考えたことがあるが、今では別居しているという。

●夫は「食い尽くし」で「ちょっと残す」

藤村里佳さん(仮名・40代)は、食い尽くし系の夫(40代)に悩まされてきた。

「一番涙が出たのが、第1子を出産してまもない頃です。授乳でひたすらお腹が空くけど、食べる暇も寝る暇もなくワンオペで奮闘していました。子どもが寝たら、何とか自分の胃袋を数分で満たして、睡眠時間を確保したい時期です」

藤村さんがなんとか時間を確保して、ご飯を食べようとして炊飯器を開けると、炊いてあったご飯が「ちょっぴりだけしか残っていなかった」という。

夫には残ったご飯をラップに包んで、新たに炊いておくとか、お釜を洗っておくといった配慮すらなかったそうだ。

「ご飯のお供まですべて食い尽くされています。朝、夫のために作ったお弁当のおかずすら残っていません。なので、お醤油や焼肉のタレでご飯をかき込む毎日。買い物に行って納豆を2パック買おうが3パックあろうが、私が寝ている間に食べてしまうんです」

「ご飯がないという現実が悲しかったし虚しかったです。食べるものがない、買いに行ける状況でもない、本当にひもじい、と感じました。大袈裟かもしれませんが、必死に寝ないで子育てして、母乳をあげて、外出も出来ない状況でご飯がないことは絶望感しかありません」

●結婚前には見抜けず→別居「食い尽くしの傾向のある人はモラハラにも注意して」

実は、藤村さんは学生時代の交際相手の食べ方が汚かったことで別れた経験から、その後、付き合う相手の食べ方には注意を払ってきたという。それでも、今の夫の「食い尽くし」は見抜けなかった。

「今の夫と結婚する前は、お互いに働いていて、自宅で揃って過ごす時間が少なく、一緒に食事するよりお酒を飲んで、食べるのはツマミ程度のときも多かったです。出産前は私があまり食べないで平気な体質でした。出産後に食欲が増えたので、相手が食い尽くし系だとはまったくわかりませんでした」

そして、食い尽くし系の夫との関係に悩み、最終的には別居を選択した。そんな夫は、まさか妻が「食い尽くし」で悩んでいるとは知らないという。

子育てを終えるまで離婚はわからないというが、今も夫に食事を作って届ける生活を送っている。

画像タイトル mits / PIXTA

役所の窓口などで離婚の相談をしたが、「食い尽くし」は離婚の理由にはなかなかならないと説明されたそうだ。

「ようやく食い尽くしから解放されましたが、別居前から私が反動で過食症になったため、心底解放される日は来ないんだな・・・と改めて思います」

夫に食い尽くしをやめるように言っても、煩わしそうにするだけで態度は改めなかったという。藤村さんは「食い尽くしに限らず、モラハラ的気質があった」と振り返る。

「食い尽くしはある種、モラハラの始まりかもしれません。自己中の極みですし。食い尽くしがある人は近い将来のモラハラも視野に入れて悩んだほうがいいのかもしれません」

配偶者が「食い尽くし系」だという理由で離婚できるのだろうか。夫婦間のトラブルに詳しい原口未緒弁護士に聞いた。

●裁判では「食い尽くし」だけで離婚まで認められない

——「配偶者が家族の食事を食い尽くす」ことを理由に離婚できるでしょうか

「食い尽くし系」という言葉を初めて聞きました。長く夫婦間のご相談をたくさん聞いてきましたが、こういったケースで悩まれているという相談は初めてです。

「食い尽くす」というだけでは、裁判で離婚が認められる理由にはなりません。

たとえば、食い尽くしについて「やめてほしい」「とても苦痛を感じている」「これが理由で夫婦関係を継続していくことが難しい」「改善されなければ離婚または別居も考えざるを得ない」といったことを伝えて、夫(妻)に問題を認識させることが必要です。

その上で、どのようにしたら問題を解決することができるのか、妻自身が苦痛を感じなくなるのか、もしくは、妻自身が望む行動はどのようなものか、といったことを示します。そして、具体的にそれに従った行動を夫がしているのかどうか、トライ&エラーを繰り返した結果、それでも改善の余地がなかった場合には、裁判で離婚が認められる可能性も出てくるかと思います。

裁判は証拠裁判主義をとっているので「手を尽くしたが改善の余地がない」といった経緯がわかるように、証拠を残しておくのが良いでしょう。

具体的には、日記のようなメモや、夫とのLINEのやり取りのスクリーンショットなどが効果的です。

——夫婦間の相談を受ける中で見つけた「配偶者の行動を変える秘訣」のようなものはありますか

たとえば夫に対して、どれほど自分が苦痛に思っているかを、夫を否定したり責めたりする形ではなく、あくまで妻自身が「悲しんでいる」「大切にされていないと思う」といった素直な気持ちを伝えてはいかがでしょうか。

そして、どうしたら、そのような気持ちがなくなり、妻自身がいつも笑顔で幸せそうにしていられるのか伝えられると、夫の行動が変わる場合も予想されます。

今回は妻側からの相談でした。相手の考えや気持ちを察することができない男性も中にはいると言われます。「言われないとわからない」ところがあるとも言われています。

余裕のない妻からすれば、「そんなこと、言わなくてもわかるでしょ!」と言いたくなってしまうものですが、そういった時は、この、「余裕がない」「イライラしてしまう」といった状況すらも共有していくことが夫婦円満の秘訣なのではないかと思います。

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