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“キッチンのハンドタオルで足拭き” とがめられた夫が反論「汚くない」、異なる「衛生観念」がもたらす悲劇
2025年10月01日 09時55分
#ハンドタオル #雑巾

夫がキッチンのハンドタオルで足の裏を拭いています——。

このようなSNS上の投稿に多くの反響が寄せられ、”ハンドタオル・雑巾論争”が繰り広げられました。

タオルをめぐって生じやすい生活上のトラブルとしては「バスタオルを使ったら何回目で洗うか」というものがありますが、今回のトラブルも、育ってきた環境や価値観の違いが衝突しやすいテーマといえます。

専門家は「こうしたイライラがつもりにつもり、夫に改善の様子がみられなければ離婚につながることもありえます」と指摘します。みなさんはどう思いますか。

夫がキッチンのハンドタオルで足の裏を拭いています——。

このようなSNS上の投稿に多くの反響が寄せられ、”ハンドタオル・雑巾論争”が繰り広げられました。

タオルをめぐって生じやすい生活上のトラブルとしては「バスタオルを使ったら何回目で洗うか」というものがありますが、今回のトラブルも、育ってきた環境や価値観の違いが衝突しやすいテーマといえます。

専門家は「こうしたイライラがつもりにつもり、夫に改善の様子がみられなければ離婚につながることもありえます」と指摘します。みなさんはどう思いますか。

●「足拭くのは雑巾!」「私の旦那も雑巾と台布巾の区別がつかない」

論争の発端となった投稿主は、足の裏を拭かないで夫に頼んだところ、「汚いものを拭いているんじゃない」と流されてしまったそうです。

9月上旬、Threadsに疑問を投げかけたところ、投稿者に同情するかのように1万件もの「いいね」がつけられ、多くのコメントが寄せられました。

その多くは当然かもしれませんが「めちゃくちゃ汚い」という拒否反応です。

「足拭くのは雑巾かな。汚いと思います! お風呂の足拭きマットは別洗いです!」

「私だったら、そのタオルは雑巾に格下げだわ」

「ご主人の育った環境が雑巾もバスマットもハンドタオルもキッチンのふきんもみんな同じだったなら、それはご主人の常識なんだと思うけど、それはごく少数の家庭だと思います」

自宅に遊びに来た友人が同じ行動をしたら「不潔で不快だ」と伝えるという人も。

また、夫や父親が同じだと共感する人たちもいました。

「私の旦那も、雑巾と台布巾区別全くつかない人」

手を拭くためのハンドタオルであちこちを拭くことに注意すれば「どうせ洗濯するから良いだろう」と口答えされたといいます。

「うちの夫は食器洗うスポンジで排水口とかも洗っちゃう」

「うちの父親も台拭きで青竹踏み拭いてそのまましれっと戻そうとする」

●どうしたらいいのか。夫婦トラブルにくわしい女性弁護士のアドバイス

いったい、どうしたらよいのでしょうか。

想定される用途以外で使わないように、タオルの色柄で区別したうえで、家族間で認識を共有するとトラブルにならないでしょう。

「うちはキッチン用は絶対にドット柄で区別してます」という人もいました。

夫婦の問題にくわしい原口未緒弁護士に、夫婦間のトラブル解決のヒントを聞きました。

——手を拭くためのハンドタオルで夫が足の裏を拭いていたことで、妻が不快に感じたそうです。

夫婦間に衛生観念の差があってトラブルとなることや、夫に対する妻の不満につながることがあって、そのような相談を本当によく聞きます。

もちろん、夫の方が衛生観念が強いというご家庭もあるのでしょう。ただ一概には言えないのですが、女性のほうが衛生観念が強く、また、家を綺麗に快適にしたいという要望が強いのも女性のことが多いのかもしれません。

そのため、せっかく常日頃から綺麗にしているのに、家の中を散らかしたり、散らかして片付けなかったり、妻のルールや観念に合わないことをしたりすると、夫に対する妻の失望感や腹立ちにつながることがよくあります。

ハンドタオルで足を拭くことが即座に離婚の理由になることはないかとは思いますが、これが”チリツモ”となれば話は別です。

妻が同居や婚姻関係を継続することが難しいほどの精神的苦痛を感じていることなどを夫に何度も伝えて、婚姻関係の改善を求めたにも関わらず、夫が応じなかったり、話すら聞いてくれないなどの状況が続いたのであれば、法的な離婚事由に該当すると認められるのではないかと考えられます。

——投稿者が拭かないでほしいと頼んだところ、夫は「汚いものを拭いていない」として、妻の望みを受け止めなかったようです。そうした態度にもSNSでは批判が集まっていました。夫婦円満に暮らすため、配偶者から注意された場合、どのように受け止めればよいでしょうか。

夫のなかには、妻からの批判や非難、拒絶をうけると大変ショックに感じる人もいるそうです。そうしたときに、つい、言い返したくなったり、正論をぶつけたくなってしまったりするものです。

しかし、妻は、大抵のケースで、夫を責めているわけではありません。

妻の言動の背景には、夫がたまたまやってしまった行為を原因として「自分が傷ついた」「不快な気持ちをもった」ということをわかってもらいたい、共有してもらいたい、共感してもらいたい、ということがほとんどです。

なので、まずは、妻の言っていることを聞き、受け入れましょう。そして、悪意はなかったこと、知らなかったこと、わからなかったことを、強がらずに、素直に心を開いて伝えることが、何よりもの円満の秘訣かと思いますよ。

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