富山県高岡市の防災情報アカウントが11月18日朝、突如として「大規模テロ」の情報をXとLINEで発信した。市は約27分後、「先ほどの大規模テロ情報は誤り」と投稿して訂正したが、その間には市民からは不安や戸惑いの声が広がった。
高岡市は同日、弁護士ドットコムニュースの取材に「10月末に故障したJアラート(全国瞬時警報システム)の受信機の動作確認のテストをしていたところ、外部に発信してしまった」と説明した。
●テロ情報に振り回される
11月18日の午前9時53分、高岡市の災害専用X(旧Twitter)公式アカウント(@takaokacity_bs)が「大規模テロ情報。当地域にテロの危険が及ぶ可能性があります」とし、さらに「屋内に避難し、テレビ・ラジオをつけてください」と市民に具体的な行動を呼びかける内容を投稿した。
しかし、約27分後の午前10時20分、同アカウントは「先ほどの大規模テロ情報は誤りです。市民の皆様には、ご心配をおかけし申し訳ございませんでした」と訂正と謝罪の内容を投稿した。
結局、誤報だったわけだが、その30分足らずの間で、市民やXユーザーの間には動揺が広がり、「今、市に大規模テロ避難情報が来た。」「どゆこと?」「最近の国際情勢だとしゃれにならないんでね…仕事が手につきません」などの声が上がった。
誤報後、市役所の代表電話はつながらない状態が続いた。
取材に対応した市の危機管理課によれば、心配した市民らが多数の問い合わせをしたという。
●受話器をとると「テロ情報」の音声が
市の危機管理課によれば、10月末に故障したJアラートの受信機を修理し、テストしていた際に、動作確認のメッセージが誤って外部に発信されたという。
メッセージは、市のX、Facebook、LINE、メールのほか、固定電話の音声やファクスなどでも発信されたという。