岩手県盛岡市にある盛岡地方裁判所の近くで、10月20日未明にクマ3頭が目撃された。盛岡市が公表したもので、クマは親子とみられる。
盛岡地裁総務課は10月21日、弁護士ドットコムニュースの取材に対し、「職員に対して注意喚起を行った」と話している。この日の裁判に影響はなかったという。
クマが目撃されたのは、岩手県庁や岩手県議会、岩手医科大学などの建物が立ち並ぶ盛岡市の中心地だった。
●地裁の駐車場付近で目撃
盛岡市の発表によると、クマは10月20日午前0時25分ごろに目撃された。クマの出没情報が記載されたオンラインマップで確認すると、盛岡地裁の北側にある駐車場や植栽のあたりにいたとみられる。
その後、クマ3頭は北側の中心市街地に向かって移動していった。
盛岡地裁総務課によると、クマの出没は報道で把握したという。現時点で、人的被害や建物への被害は確認されておらず、裁判にも影響は出ていない。
盛岡地裁総務課では、「職員に対して、注意喚起を行いました。今後もこうした情報があった場合には注意を払い、来庁者の方々の安全が確保されるよう対応してまいります」と話している。
●盛岡市では市街地の目撃が増加
盛岡市ではクマの出没が増加しており、公式サイトで10月21日、「ここ数日、市街地における夜間・早朝の目撃情報が寄せられています。この時間帯に外出される場合は、周辺に十分注意してください」と呼びかけた。
特に、クリやカキなどの果樹がある果樹園・農地にクマの親子が引き寄せられている状況にあるという。
盛岡市の統計によると、2023年度には191件、2024年度には100件だった目撃情報が、今年度(4月から10月21日現在)、すでに238件の目撃情報が寄せられている。
こうしたことから、盛岡市では一層の注意を呼びかけている。