東京都港区に出現し、華やかなライフスタイルを満喫する「港区女子」。先日、「港区」の話ばかりする「港区女子」に遭遇したという投稿がXで注目を集めました。
投稿者は、タクシーアプリを利用して、「港区女子」をタクシーに乗せて、降車地を確認したところ「(埼玉県)大宮在住でした」と明かしています。
この投稿者が利用したというのが、都市部を中心に利用者が多いタクシー配車アプリ「GO」です。投稿に対しては、「このアプリを利用されたら、自宅がわかってしまうのでは」「女の子は特に気をつけて」などといった心配の声も寄せられました。
記者も利用していますが、たしかにこのアプリを利用すると、誰がタクシーに乗車していても、降車地が通知されてしまいます。
一歩間違えると、プライバシーにもかかわる問題ですが、なにか安全対策はあるのでしょうか。運営会社に聞きました。
●「降車地の通知」拒否できる?
まず、実際にタクシーに乗車した人が、アプリ利用者に降車地の通知を拒否することは可能なのでしょうか。また、アプリを利用して支払うのではなく、実際に乗車した人が車中で現金やクレカなどで支払うことで、やはり降車地の通知を拒否することはできるのでしょうか。
弁護士ドットコムニュースの取材に対し、GO社の広報担当者は「履歴画面や領収書表記において、降車地詳細ではなく、丁目までの表示としています。第三者利用か否かに問わず変更することはできません」と説明します。
たとえば、保護者が子どもだけタクシーに乗ってもらう際、降車地の情報は重要になります。一概に降車地の通知が不必要とは言えない事情もあるようです。
●「不安な場合は目的地から離れて降車を」
一方で、同社の広報担当者は、安全対策として「第三者利用のケースに配慮し、乗車中のリアルタイムの車両位置・動態表示がされないほか、降車地地図が拡大表示されないなどの配慮をおこなっています」と付け加えます。
他社の配車アプリでは、乗車地・降車地と共に番地まで表記されるケースもあるそうです。
では、実際に乗車した人がどうしても降車地を知られたくない場合は、どうすればよいのでしょうか。
「どうしても不安な場合は、目的地から離れて降車いただくことや、ご自身で車両ご手配いただく必要があります。様々なご意見をいただいておりますので、今後のサービス開発の参考とさせていただきます」(同社広報担当者)