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アマゾン配達員は「業務委託じゃなく雇用」、契約解除の無効求め下請会社を提訴
2024年01月26日 17時56分

神奈川県にあるアマゾンの下請け運送会社(デリバリーサービスプロバイダー、DSP)と業務委託契約を結んでいた配達員2人が、実態はこの運送会社との雇用契約だったとして、契約解除の無効を求め横浜地裁に提訴した。当事者の1人が1月26日、都内で記者会見して明かした。提訴は2023年12月19日付。

アマゾンでは、直接業務委託契約を結ぶ「フレックス配達員」だけでなく、DSPと契約を結ぶ「DSP配達員」に対しても、アプリを通して業務の割り当てをおこなうなど、働き方には共通点が多いという。

代理人の有野優太弁護士は、「形式的には企業内のある配送センターの問題だが、 裁判で労働基準法上の労働者であると認定されれば、全国のアマゾン配達員に法律上の保護を広げることができるのではないか」と語った。

なお、業務委託のアマゾン配達員の労働者性をめぐっては、2023年に同じ運送会社の別の配達員について、業務委託にもかかわらず、労災認定がされている。

神奈川県にあるアマゾンの下請け運送会社(デリバリーサービスプロバイダー、DSP)と業務委託契約を結んでいた配達員2人が、実態はこの運送会社との雇用契約だったとして、契約解除の無効を求め横浜地裁に提訴した。当事者の1人が1月26日、都内で記者会見して明かした。提訴は2023年12月19日付。

アマゾンでは、直接業務委託契約を結ぶ「フレックス配達員」だけでなく、DSPと契約を結ぶ「DSP配達員」に対しても、アプリを通して業務の割り当てをおこなうなど、働き方には共通点が多いという。

代理人の有野優太弁護士は、「形式的には企業内のある配送センターの問題だが、 裁判で労働基準法上の労働者であると認定されれば、全国のアマゾン配達員に法律上の保護を広げることができるのではないか」と語った。

なお、業務委託のアマゾン配達員の労働者性をめぐっては、2023年に同じ運送会社の別の配達員について、業務委託にもかかわらず、労災認定がされている。

●争点は労働契約法・労働基準法上の労働者性

訴状によると、配達員側はアプリで配送コースや荷物量が割り当てられるが、諾否の自由がなく、運送会社側から配送コースや荷物量の変更指示があった場合も諾否の自由がないと主張。

また、運送会社から置き配についても具体的な指示があるほか、制服の着用を指示され、コンビニ駐車場での待機・休憩の禁止や車内での禁煙、業務日報の提出など、さまざまな業務上の指揮監督がおこなわれているなどとして、実態は労働契約法・労働基準法上の労働者だったとしている。

その上で訴状によると、原告のAさんの契約解除理由は、配達先の敷地に無断で入り、ポストを開錠して配達物を投函したことだという。これに対してAさんは配達先は敷地内にインターホンがあり、それを押すために短時間立ち入っただけだと主張。ポストについても施錠されていなかったとしている。

一方、もう一人の原告Bさんは配達先の居室内に無断で入り、配達物を置いたことを理由に契約を解除されたという。これに対し、Bさんは配達先は配送センターの2階で、誤って共有部分を超えて住居スペースに入ってしまっただけと反論している。

2人はこれらの理由での契約解除は、客観的合理的理由を欠き、解雇権の濫用に該当するとして無効(労働契約法16条)だと主張。さらに2人がアマゾン配達員でつくる労働組合の組合員で、会社に対し労働環境の改善を求めてきたことから、組合員であることを理由とした契約解除だとして、不当労働行為にも該当するとしている。

●配達員、労働環境に「常に何かに追われている感じ」

Aさんは会見で、労働環境について「荷物が200個以上割り当てられることもあり、常に何かに追われている感じだった」と発言。配達が終わらなかったり、時間指定通りになっていなかったりした場合、運送会社からは契約解除をほのめかす警告書が届いたこともあったとし、「頑張っているのにいきなりクビにされて悔しい」と話した。

運送会社側は取材に対し、「担当者が不在」と回答した。

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